「兵村の土地区画法」の版間の差分

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2014年10月2日 (木) 11:42時点における版

屯田兵村の土地区画については、一定の方法はなかった。屯田兵制度は一種の試験的制度だったので、ある方法の結果が不良であれば別の新方法を探るという手法を採り、給与地の面積も随時変更されたことが背景にあるが、大きくは「密居制」と「粗居制」の2種に区分できる。

 密居制は、1戸当たりの区画面積が150坪(約495平方m)から1800坪(約5940平方m)程度で、間口も10間(約18m)から30間(約54m)と狭いため隣同士の兵屋が近接して建てられた。これに対して疎居制は、1戸当たりの区画面積が4000坪(約13,200平方m)以上で、兵屋間の距離も密居制より長く取られた。

 密居制の利点として、①練兵や有事の際の召集②開墾耕稼の監督③近隣との交情④急病などの際の相互扶助⑤児童の通学~などの便益性がある。逆に欠点としては、①遠隔地の農場の管理②家内事情の漏洩③近隣との不和が生じい~というマイナス面があった。

 粗居制は、密居制と正反対の有利・不利があるが、『北海道の屯田兵制度』の中で上原轍三郎は「兵村それぞれの環境や事情を考えると、一概に優劣は付けられない」としている。


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