屯田兵

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屯田兵は、北海道の開拓と北方警備を担うために、明治政府によって北海道各地に組織的・計画的に移住・配備された人たち。
1873(明治7)年10月の屯田兵制度創設当初は、士族授産の目的もあったため士族に限られたが、後に士族・平民が応募できるようになり、1904(明治37)年9月の制度廃止までの間に全国から集められた屯田兵の総数は7,337名に上った。
陸軍省の管轄下で平時は練兵に務めるとともに、同伴した家族らと開墾、農業に当たった。西南戦争はじめ日清戦争日露戦争にも出征し、勲功を上げる一方、37の兵村を形成し、農業や自治の面で北海道発展の礎を築いた。
多くの困難に立ち向かった彼らの不屈の精神は、「屯田魂」「開拓者精神」と賞賛された。


目次

[編集] 屯田兵の族籍と年齢

[編集] 族籍

 屯田兵制度の創設当初は、士族に限定されたが、1890(明治23)年からは族籍に関係なく、平民からも募集するようになった。この時期に境として前期はほとんどが士族で、後期はほとんどが平民だった。

[編集] 年齢

 屯田兵の応募年齢は当初「18歳乃至35歳」とされたが、1885(明治18)年の屯田兵条例では「17歳以上30歳以下」とされ、1890(明治23)年以降は「17歳以上25歳まで」定められた。しかし、実際には、17歳未満の者や40歳以上の者もいた。

[編集] 服役期間と世襲制

 屯田兵制度の創設当初は、服役年限は定められなかったが、1885(明治18)年制定の屯田兵条例によって、屯田兵が死亡するか事故などで服役が免除された場合、また、子弟への継承を原則として40歳を服役年限と定めた。さらに1890(明治23)年の屯田兵条例の改正によって、屯田兵の服役期間を20か年とし、事故等があった場合は家族の中の適当な男子が相続することとした。
 1894(明治27)年11月からは、服役期間20か年のうち、8か年を現役、残り12か年を後備役と改められ、さらに、1901(明治34)年10月からは、現役5か年、後備役15か年と改正された。

[編集] 屯田兵の家族

 屯田兵は、原則として家族同伴による入植を義務付けられた(当初の一時期例外的に独身者を認めた)。募集に際しては、1戸平均4.5人を限度とした。

[編集] 屯田兵の義務

  1. 家族とともに開墾耕稼に従事すること
  2. 武術、兵事の訓練に従うこと
  3. 各種警備の任に当たること
  4. 有事に際して戦列に加わること

[編集] 軍隊編成

 屯田兵制度では、概ね陸軍の編制に従い、創設当初は、徒歩憲兵と位置付けられ、官名には准少尉、准軍曹、准伍長などのように「准」が冠された。屯田兵220戸をもって1中隊を編制し、3個中隊をもって1大隊としたが、1887(明治20)年4月からは、1大隊2〜4中隊、1中隊は兵卒160〜240名と改められた。さらに、1890(明治23)年8月からは、歩兵以外に騎兵、砲兵、工兵の特科隊を加え4種編制とされた。


[編集] 屯田兵の募集

 

[編集] 応募資格

 屯田兵の応募資格は何度か変更されたが、最も中心となった1889(明治22)年発布の徴募規則は、概ね次のような内容になっていた。

  1. 族籍(上記「族籍」の項参照)
  2. 年齢(上記「年齢」の項参照)
  3. 身長5尺(約152cm)以上の者、ただし、18歳未満で発育の見込みのある者は4尺9寸(約148cm)以上。
  4. 体質強健で兵農の業務に耐えられること
  5. 15歳以上60歳以下で身体強壮であるうえ北海道に移住し志願者を助けて農業に従事する志操が確実な家族が2人以上いること
欠格事項
  1. 陸海軍現役兵、海軍予備兵、後備兵
  2. 身代限りの処分を受けて弁償を終えていない者(家資分散または破産の宣告を受けた者、また、移住までに負債を弁済できない者が順次追加された)
  3. 禁固刑を受けた者
  4. 養子に入ってから満1年が経過していない者
  5. 素行が修まらない者
  6. 召募区域内に本籍を定めてから満1年が経過していない者


[編集] 志願者と採用者数

 屯田兵の志願・採用に関する統計資料は十分ではないが、上原轍三郎『北海道屯田兵制度』の中で、「屯田兵は志願者の約33%を採用したものの考えられる」と推定している。府県の召募事務担当者の対応も地域差があった。


[編集] 屯田兵の原籍地

 『北海道屯田兵制度』によると、屯田兵の出身地は、神奈川、宮崎、沖縄の3県を除いて全国に広がっていた。最多は、石川県の404戸2,301人で、これに福岡県(347戸)香川県(335戸)山形県(333戸)徳島県(329戸)が続いている。最少は東京府の3戸19人で、埼玉県、千葉県、栃木県、大阪府、長崎県が10戸に満たなかった。

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