北海道屯田倶楽部
屯田兵村の姿:湧別
浜湧別に上陸した屯田兵と家族がたどりついた兵村は、兵屋の多くが未完成で床板、畳もなくこれからの日々を想像するだけで不安は心に重くのしかかった。長い船旅の末の入植地の有様に望郷の思いにかられたとしても無理はなかった。
他の兵村同様、開拓には数々の辛苦をなめたが、リンゴ栽培に成功してからは畑作を中心に耕作が行われ、名声をあげた北見薄荷(はっか)もこの兵村が発祥の地となっている。
旧兵村の配置のほとんどを残す街並み、青々と広がる水田のかなたから、かつて屯田兵達が聞いた船の汽笛が聞こえてくるようだ。いま、農業を中心にした新しい産業開発にかつての屯田兵たちの創造力と同じような発想が求められている。
南湧別兵村
北湧別兵村
南湧別兵村
北湧別兵村
1903/12/03
基本データ
入植年 明治30(1897)年
同31(1898)年
入植地 湧別町上湧別
出身地 全国から35府県
入植戸数 399戸
第1大隊
第2大隊
騎兵・砲兵・工兵隊
第3大隊
第4大隊
辛酸の末に林檎栽培に成功