法令

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目次

概論

 屯田兵関連の諸法令の各条文と解説です。


主な内容

自治機関の諸法令

自治関連の法令についてのまとめです。

概論

 屯田兵は軍隊であるから、厳格な上命下服のピラミット型の組織である。この組織に自治的要素を取り入れたのが、屯田兵司令官永山武四郎であった。永山は一八八七(明治二十)年三月から約一年にわたり欧米視察を行なったが、その際見聞したロシアのコサック兵にヒントを得て採用したといわれる。
 屯田兵の歩みを記録した『屯田兵沿革』によれば、永山が帰国した八八年十月、「兵村会規則ヲ定ム」と記されている。これが、最初の兵村自治を定めた規則である。ところが、屯田兵に関する諸規則・法令を丹念に収集・調査し、大著『屯田兵の研究』や『屯田制諸法令』(北海道屯田倶楽部機関誌・『屯田』第八~十一号)を残された伊藤廣氏も、初期兵村の自治の基本を定めた「兵村会規則」や、後の「兵村会概則」について、発見することが出来なかったと述べている。
 新琴似兵村関係の記録が、北大図書館北方資料室に保存されていることは屯田兵研究者には以前から知られていた。筆者は最近になって、これとは別に新琴似兵村に関する資料が、札幌市文化資料室にも保管されていることを知った。早速、閲覧させていただき調査したところ、「諸達命令申請指令諸綴・新琴似兵村会事務所」という文書を始め、兵村自治に関する幾つかの知られていない文書や規則を発見したので、それらの資料について紹介してみたい。

兵村会規則

兵村会規則

第一条 兵村ハ屯田兵一中隊ノ区域ヲ以テ一個兵村トス

第二条 兵村会ハ其兵村ヲ代表シ兵村ニ委任セラレ若クハ兵村ニ諮問セラレタル事件ヲ議決ス

第三条 兵村会ハ中隊長之ヲ管理シ大隊長之ヲ監督ス

第四条 兵村会ノ議決スヘキ事件概ネ左ノ如シ

 一、兵村共有地ノ管理方法ヲ定ムルコト

 一、屯田兵家族ニ勧誘方法ヲ定ムルコト

 一、道路風坊林ノ保存方法ヲ定ムルコト

 一、農事改良規約ヲ定ムルコト

 一、勤勉貯蓄規約ヲ定ムルコト

 一、兵村ノ教育ニ関スルコト

 一、兵村ノ衛生ニ関スルコト

 一、兵村ノ風紀ニ関スルコト

第五条 議決ノ事件ハ中隊長ヨリ大隊長ニ上申シ大隊長ハ之ニ意見ヲ具シ本部長ノ認可ヲ経テ兵村内施行スルモノトス

第六条 議決ノ事件中隊長或ハ大隊長或ハ本部長ニ於テ不適当ト認ムルトキハ更ニ再議ニ付スルコトヲ得

第七条 議員ハ毎小隊下士壱人兵卒四人其選挙ハ該小隊下士兵卒ノ投票ニ依リ多数ノモノヲ当選トス

第八条 議員ノ任期ハ二ヶ年トシ毎年其半ヲ改選ス但壱ヶ年ノ后再選スルヲ得

第九条 議長ハ故参ノ小隊長ヲ以テ之ニ充ツ故参ノ小隊長事故アルトキハ次席小隊長之ヲ代理ス

第十条  議案説明ハ小隊長其他ノ主任官ヲ以テ之ニ充ツ

第十一条 書記ハ半小隊長ヲ以テ之ニ充ツ

第十二条 議案ハ小隊長ニ於テ調査シ大隊長ノ認可ヲ経テ議員ニ下付ス

第十三条 議員ノ建議ハ五人以上ノ同意ヲ以テ議場ノ問題トナス

第十四条 議決ハ可否ノ多数ニヨリ之ヲ定ム可否同数ナルトキハ議長ノ可否スル処ニ依ル

第十五条 会期ハ春秋二回会日ハ大隊長之ヲ定メ本部長ニ報告シ併セテ其兵村ニ告示スヘシ但急施ヲ要スル事件アルトキハ臨時開会スルコトヲ得

第十六条 前諸項ニ掲クル外会議ニ要スル細則ハ大隊長之ヲ定メ本部長ノ認可ヲ経ヘシ

新・兵村会規則

兵村公有財産取扱規程

後備役兵村会概則

軍制関連の諸法令

屯田兵制度に関する諸法令についてのまとめです。

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